孫子兵法 × MBA経営学 で、無敵のビジネス人生を

よりよいビジネス人生を送るために、いかに孫子兵法を活用するか?「挑戦者の本能と時間との競争」の著者が、MBA経営学や時事問題と合わせて考えることで、その思考法を探ります。

3つのポイントで、誰でもマスターできる孫子の兵法 その2

 3つのポイントで、誰でもマスターできる孫子の兵法、第二回目です。

 

今回取り上げるのは、あの名台詞、「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」です。

 

 

ポイント② 相手の事を知り、自分の事を知らないと、必ずいつか負ける

 

【原文】知彼知己者、百戰不殆、不知彼而知己、一勝一負、不知彼不知己、毎戰必殆

【訳】戦いにおいては、敵軍のことを知り、自軍のことを知っていれば、百戦しても危うい状況に陥ることはない。敵軍のことを知らずに自軍のことだけを知っていれば、勝ったり負けたりし、敵軍のことを知らず自軍のことも知らなければ、戦うたびに必ず危険な目にあう。

 

第一回でご紹介した、「相手の弱点を突く」という戦いは、相手を知らなければ絶対に不可能です。

 

そして、相手の弱点に勝てるかどうかは、自分をしらなければ、やはり不可能です。

今回は、「時間との競争」から引用するまでもないですが、一応、該当部分をご紹介したいと思います。

 

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 「彼を知り己を知らば百戦して殆(あや) うからず」のフレーズは、孫子兵法の中の言葉でもっとも有名なものの一つです。

 

戦いにおいて敵軍を自由に操ることはできません。むしろ敵は、突然考えもしないところから出てくるものです。確実に勝利を得るためには、敵軍をうまく自軍が強い領域に誘い込むか、敵軍の弱みをついて自軍を展開させていくかのどちらかしかありません。

 

もちろん、自軍の実力がわかっていないことも危険なことです。折角うまく敵軍を誘い込むことができても、肝心の自軍の力が及ばなければ、当然、負けてしまいます。敵軍のことも自軍のこともよく心得ておかなければなりません。

 

 

計の章 「己を知らない者は、敗因すらわからない」より

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実はこのフレーズ「敵を知り己を知れば~」として紹介されていることが多いですが、原文は「彼を知り」という記述になっているようです。ですが、このフレーズ、「敵」とするか「彼」とするかで、決定的に意味が変わってきます。 

というか、これを「敵」と読むような兵法家がいたとしたら、それこそ「生兵法」というやつです。

 

一体それは、どういう意味か?

 

それはまた後日、どこかでお話したいと思います。